どもる子どものレジリエンスを育てる
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第6回講習会

当日の様子はこちらから

テーマ:ともに育む哲学的対話

 人の中で生きる人間にとって「自分だけが」「みんなと同じことができない」という孤独感や脱落感は大変な苦しみです。
 どもる子どもたちは「言おうとしてもうまく言葉がでない」経験をします。
 それが「相手に伝わらない」「理解されない」という思いにつながると、人とのコミュニケーションを自ら閉ざしていくことさえあります。 そんなとき「どもる自分って?」「どう生きていけばいいの?」のような「問い」が生まれます。しかし、その「問い」への明確な答えはありません。 では子どもたちはどのようにその答えを見つけていけばいいのでしょうか?
 『問い』を持つことは哲学的対話のスタートです。  私たちはどもる子どもや大人たちと「出会い」「つながり」「対話する」中で、その「問い」に対する答え=自分を活かす生き方を探ってきました。 それは決して困難な道ではなく、楽しく、豊かな道でした。 中でも「対話」には大きな力があることが、近年「オープンダイアローグ」などの実践で実証され、世界的な話題となっています。
 今回の講習会では、私たちが実際に年月を重ね行ってきた「対話の中で吃音とともによりよく生きる自分なりの生き方を見つける」 …そのような『哲学的な対話』を柱として、子どもたちが本来もつレジリエンスが、「対話」を重ねる中でどのように引き出され、育まれていくのか、 臨床家のみなさん、当事者、保護者の方々と確かめる機会になればと思います。
 ここ大阪は、日本、いや世界でいちばん吃音とともに豊かに生きる実践者が暮らし、活動する場所です。 また、保護者自らが子どもたちの出会いや対話ができる場を広げているところでもあります。 そんな実践の歴史がある場所で、ご参加の方々と日々の取り組みを交流しながら、互いに学び合い交歓できたらと思っております。
(講習会案内より抜粋)

概要

期  日 2017年7月29日(土)~30日(日)
会  場 ホテルアウィーナ大阪 (公立学校共済組合大阪宿泊所)
講  師
石隈 利紀 東京成徳大学教授(筑波大学名誉教授)
牧野 泰美 国立特別支援教育総合研究所 総括研究員
伊藤 伸二 日本吃音臨床研究会会長

主な内容

吃音の実践バザール ①講習会のこれまでの歩みと今回のねらい
②親、どもる人、教師の関西ネットワーク
③どもる人のための大阪吃音教室の実践
④竹内敏晴さんから学んだ日本語のレッスン
基調提案① <哲学的対話>で子どもと向き合う 伊藤 伸二
ことばの教室の
<対話をキーワードにした実践>発表
千葉県/鹿児島県/栃木県/神奈川県
基調提案② ことばの教室の実践を基にした<対話>を巡る考察 牧野 泰美
講義・演習 石隈 利紀
対談 石隈利紀&伊藤伸二
みんなで語ろうティーチイン (この講習会に関しての質疑応答と振り返り)

資料

将来を展望しての、どもる子どもへの支援 日本吃音臨床研究会会長 伊藤 伸二
ことばの教室の実践を基にした<対話>を巡る考察 国立特別支援教育総合研究所 総括研究員 牧野 泰美
どもる人のため大阪吃音教室実践 大阪スタリングプロジェクト 東野 晃之
対話をふり返って 千葉市立院内小学校 渡邉 美穂
いま、ことばの教室でやっていること 宇都宮市立陽東小学校 髙木 浩明
来たるべき対話に向けての二日間の対話 大阪スタタリングプロジェクト 坂本英樹


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