どもる子どものレジリエンスを育てる
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第7回講習会

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テーマ:どもる子どもとの対話

 2018年3月に文部科学省が出した「特別支援学校学習指導要領解説・自立活動編」の吃音に関する記述に、「吃音について学び、吃音をより客観的に捉えられるようにする」が挙げられています。
 吃音について子どもたちが学び、知ることを、私たちは大切にしてきました。「怖かった どもりの勉強 するまでは」と、どもりカルタに書く子どもたちは、吃音について役に立つ知識を学び、吃音について対話をすることを求めているといえるでしょう。
 子どもと対話をする手がかりとして、私たちは『親、教師、言語聴覚士が使える吃音ワークブック』(解放出版社・2010年)を出版し、私たちのことばの教室の実践を紹介しました。また、2012年の夏から、「親、教師、言語聴覚士のための吃音講習会」を開き、吃音ワークブックにあるワークをもとにした私たちの実践を通しての交流と新たな学びを続けてきました。
 ことばの教室や言語指導室が、どもるために学校生活の中で苦戦している子どもたちにとって、楽しくほっとできる場、どもっても平気でしゃべれる場、自分の考えや気持ちを話し、それをしっかり聞いてもらえる場、クラスや家庭でのストレスを和らげる場であるという、子どもたちの安全基地であることは、最も基本となる一番に大切なことです。その上で、私たちは、子どもが吃音に向き合い、自分のことや自分の吃音のことを自分のことばで語ることや対話することに取り組んできました。
 講習会では、私たちの実践<どもりキャラクター、どもりカルタ、吃音チェックリスト、言語関係図>などを実際に体験していただき、ことばの教室や言語指導室でどのように使うか、参加者と話し合いながらすすめます。ことばの教室を初めて担当する人、言語聴覚士として働き始めた人、これらのことを初めて聞く人にとっても、わかりやすいものになるようにその取り組みの理論的背景や歴史なども紹介します。また、どもる子どもの保護者にとっても、子どもと対話をする手がかりになればと考えています。子どもと何を話せばいいかを考えたい人にとって、子どもと不安を持たずに話すための理論的、技術的なことも一緒に学んでいきたいと思います。
(講習会案内より抜粋)

概要

期  日 2018年7月28日(土)~29日(日)
会  場 千葉県教育会館 (千葉県千葉市中央区中央4丁目13-10)
講  師
牧野 泰美 国立特別支援教育総合研究所 上席総括研究員
伊藤 伸二 日本吃音臨床研究会会長

主な内容

基調提案① 『学童期の吃音指導 ~ナラティヴ・アプローチによるどもる子どもとの対話~』 伊藤伸二
日本吃音臨床研究会
基調提案② 『子どもとの関わりにおける「対話」への期待、「対話」の可能性』 牧野泰美
国立特別支援教育総合研究所上席総括研究員
演習 ことばの教室におけるどもる子どもとの対話の実践発表・演習
 ①吃音チェックリスト
 ②どもりキャラクター
 ③どもりカルタ
 ④言語関係図
インタビュー 若き消防士のレジリエンスを探る 特別ゲスト 兵藤雅貴さん
みんなで語ろうティーチイン (この講習会に関しての質疑応答と振り返り)

資料

学童期の吃音指導
~ナラティヴ・アプローチによるどもる子どもとの対話~
日本吃音臨床研究会会長 伊藤 伸二
子どもとの関わりにおける「対話」への期待、「対話」の可能性
-子どもとの「対話」における関わり手(親・教師・言語聴覚士)の役割-
国立特別支援教育総合研究所
上席総括研究員 牧野 泰美
自分のどもりの課題を分析する 大阪スタリングプロジェクト 東野 晃之
吃音のある子どもたちのセルフヘルプ・グループ活動の展開(Ⅰ)
~吃音親子サマーキャンプの実践から~
大阪スタタリングプロジェクト 坂本英樹
子どものレジリエンスを育てる どもる子どもとの対話 大阪スタタリングプロジェクト 坂本英樹


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